「勇者が大魔王に勝っても、いずれ人間達から疎んじられるだろう!」
やたら重い話だけど、救いは多分あるんだよね。
今日は、ダイの大冒険ネタです。
(;´Д`) ダイがバーンに対して放った、伝説の名セリフについての語り。
物語の最終盤、
主人公の勇者ダイと大魔王バーンの最終決戦において。
バーンは、ドラクエの魔王らしく、勇者を勧誘してきましたね。
「その強さは惜しい」
「余の部下にならんか」
・・と。
「人間は最低だぞ、ダイ」
「賭けてもいい、余に勝って帰っても、お前は必ず迫害される」
「奴らが泣いてすがるのは、自分が苦しい時だけだ」
「人間どもは、純粋な人間でない者に頂点に立って欲しいとは思わないのだ」
「そして、お前は英雄の座をすぐに追われるだろう」
「レオナ姫よ、そなたは『そんなことはない』とは言うが、それはダイに対して個人的好意を抱いているからに過ぎん」
「それでは、バランがソアラを失った時と変わりはしないんだ」
思えば、このバーンの言葉は、
作中の登場人物にも深いかかわりがあったと思う。
人間たちの為に命をかけて冥竜王ヴェルザーと戦い、世界を救ったにもかかわらず、
迫害されて妻を殺され、子供と生き別れになったバランは言うに及ばずだが。
実際のところ、
事態はバーン様の認識を超えて、遥かに悪いんだよね。
純粋の人間であるマトリフ師匠ですら、
アバンと共に魔王ハドラーを倒した後は、パプニカの人々から疎まれ、洞窟住まいをすることになってしまっていた。
同じ人間同士ですら、
頂点に立つことは許されて無いオチである。
(;´・ω・) ソアラ様が言っていた「みんな臆病なだけなんだ」が真理なんだろうな。
(;´Д`) マトリフがダイに親身になってたのって、この辺の理由もあるんだろうな・・。
そして、バーンは自身の「力がすべて」の信条を説き、ダイを勧誘するけど・・。
(;´・ω・ `) ダイの返事は、当然ながら 「いいえ」 だった。
でも、ダイはバーンの言葉を、ある程度は肯定していたんだよね。
「人間が・・そういうひどい事をするなんて、百も承知だ」
「お前の言う事も、ウソじゃないと思う」
ダイは穏やかに暮らしてるモンスター達がニセ勇者たちに傷つけられているのを見てきたし、先述のマトリフのエピソードも聞いている。
ベンガーナで街の人たちに恐れられて、
キルバーンに「キミが人間じゃないからだ」と言われたのもショックだったんだろうな。
それに、母ソアラが死んだ時のことを、
双竜紋によって何となくわかっているフシもあるんだよね。
(;´Д`) 父が人間に疎まれ、それを助けようとして母が死んだことは、理解している気がする。
「それでも、おれはみんなが・・。人間たちが好きだ」
「おれを育ててくれた、この地上の生き物すべてが好きなんだ」
「もし、お前の言う通りなら」
「地上の人々すべてがそれを望むなら・・。おれは・・」
「お前を倒して・・! この地上を去る・・!!!」
(´;ω;`) この覚悟は・・。
世界には、どうしようもない人間もいるけど。
それをひっくるめて、この地上の全ての生き物を愛している。
地上の破壊などさせない、守ってみせる。
そして、争いの火種とならないように、自分がこの地上を去っても構わない。
(;´Д`) ホントに13歳か、あんたは!?
しかし、これの真の泣きポイントは、
このセリフの後にレオナが泣いてるところだな。
「勝って、ダイ君」
「他の誰でもない」
「キミ自身のために・・!!」
(´;ω;`) 「いなくなるなんて言わないで、キミ自身の幸せを一緒に見つけよう」みたいな意味だよね?
ポップも、バーンとの再戦の前に
「ダイ、おれたちはずっと誰かのために戦ってきたよな」
「でも、これからは自分自身のために、この戦いを投げちゃいけないんだ」
って言っていた。
結局、最後にダイは
「大好きな人をかばって命をかけることが、おれの使命なんだ」
という結論になったわけだけど・・。
ダイがいくら
「迫害されるとしたら、地上を去るよ」
と言ったとしても。
「ふざけんなよ。私たちと、オレたちと一緒にいろよ!」
って言ってくれる仲間はたくさんいるんだもんね。
ポップも、レオナも、マァムも、ヒュンケルも、
仲間のみんなも、世界を旅してきた中で知り合った人々もいる。
彼らは、ラストで行方不明になったダイを一生懸命に探しているからね。
ダイが先の結論に至ったのって、やっぱり仲間たち、
特にポップの影響が強かったと思うんだよなあ。
「お前が竜の騎士だろうが、勇者だろうが、関係ないよ」
「お前がダイだから信じてるんだ」
(;´Д`) 大切にされた思い出があるから、「守り抜いて、去ってもいい」って結論になったんだよね。
でも、ダイが「さよなら」って言っても、
みんなは最終回のように一生懸命に探すんだよね、きっと。
ダイは去る覚悟すら決めてるんだが、
彼は予想以上に愛されてるので、
「去ります」にブチ切れて止めにくる奴はたくさんいるし、
いなくなったら絶対に探されることになる。
残念だけど、ダイ君。
君は一人で去る覚悟を決めてるのかもしれないけど、
そうは問屋が卸さない。
いなくなったら、みんな必死こいて君を探すんだよ。
・・そんな雰囲気。
(;´Д`) それが、「お前を倒して、この地上を去る」の一番泣けるところだったんじゃないかと思うんだよなあ。
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