「最後にダイと一緒に戦ったのがヒュンケルじゃなくて復活したラーハルトだった」
コレは、やたら渋くてカッコ良さに溢れてると思うんだが。
今日は、ダイの大冒険ネタです。 (;´・ω・ `) ラーハルトが復活して再登場した時についての思い出ばなしetc。 ダイの大冒険のラストバトルは、浮上したバーンパレスで行われていた。 ダイ達の仲間となった(ポップ認定)超魔生物ハドラーが倒れ、 残るボス敵はバーンを除けばミストバーン、キルバーンだけになった頃・・。 マキシマム戦でHP1状態での激戦の末、再起不能になったヒュンケルの代わりに、 復活したラーハルトが再登場し、ダイ達の頼もしい味方になってくれましたね。 なぜ、ラーハルトが復活したのかというと・・。 バラン編の時、ラーハルトはヒュンケルのグランドクルスで一度死んだのだが。 メガンテで命を落としたポップを蘇らせたアレ。 バラン父さんの「竜の血」を与えられており、棺桶に入れられて数ヶ月後・・。 見事に復活し、バーンパレスへと推参し、ダイ達の仲間になってくれたんでしたな。 (;´Д`) どうやってバーンパレスに登ってきたのかは・・わからないな。 (;´・ω・) 超竜軍団の部下で、空を飛べるスノードラゴンとかに連れてきてもらったのか? 復活したラーハルトは、与えられた者を強化するというバランの竜の血の影響もあったのか、あの魔影参謀ミストバーンに 「ロン・ベルク級かもしれない」と唸らせ、 一対一でも互角に戦える程の実力者だった。 正体を現した真・大魔王バーン戦においても、 視力を失いながらも鎧の魔槍でハーケンディストールを繰り出し、 銀髪ヒムと一緒に「天地魔闘の構え」の隙を見つける作戦に大きく貢献してくれた。 つまり、ラーハルトが来てくれなかったら、絶対にバーンには勝てなかった。 (;´・ω・ `) それは、間違いない。 ・・だが。 私はリアルタイムの連載当時、 「なんで、ヒュンケルが最後まで一緒に戦わないんだよ!?」 「どうして、ラーハルトに変わっちゃうの!?」 って思ってたんだよね。 リアルタイムで旧アニメとかも見ていた時は、 やはりアバンの使徒の長兄として戦うヒュンケルがカッコいいと思っていた。 バルジ島のバラン以外の軍団長の総攻撃の時や、 バランに追い詰められた末の竜騎衆との戦いに駆け付けてくれたヒュンケルの頼もしさは異常だった。 クロコダインのおっさんと共に、 頼れる年上キャラのアニキとしての地位を確立してたと思う。 当然、大魔王バーンとのラストバトルでも。 (;´・ω・ `) ダイとヒュンケルが一緒に戦うものだと思っていた。 だから、ヒュンケルが再起不能になって引退→ラーハルトと交代の流れに、ちょっとガッカリしたのは事実だったんだよね。 (;´Д`) そういう考えを抱くヤツもいたんですよ。 (´;ω;`) ラーハルトいらない派も、いたということだ・・。 でも、高校生だか大学生の頃に単行本を読み直したら、 ここでヒュンケルとラーハルトが交代したってのは、 やっぱり泣けるし、良かったと思ったんだよね。 (´;ω;`) お前は、戦い続けるには心が優しすぎた・・。
ラーハルト復活は幻の続編「魔界編」の布石だったらしいが、そんなの関係なくヒュンケルとの友情が泣けるんだよね。
そもそも、なぜラーハルトは復活することになったのだろうか? これは、原作の三条先生いわく、 バーン戦後に続くはずだった「魔界編」の布石だったらしいね。 魔界編では、青年になったダイが竜騎将になり、 陸戦騎ラーハルトを率いて復活したヴェルザーを倒す予定だったようだ。 (;´・ω・ `) 海戦騎はクロコダイン、空戦騎は謎の新キャラになるはずだったんだって。 一部のファンには有名な、バーンとヴェルザーに並ぶ「第三勢力」の親玉の没キャラがラスボスとなる可能性もあったのだろう。 ダイの大冒険は人気があったため、何度も終了予定が延びて連載延長されてるし、 魔界編の構想も何も無かったら、普通にヒュンケルが最後のバーン戦まで戦っていたんでしょうな。 ついでに、ヒムの役目もクロコダインが担う予定だったんじゃないかな? ヒュンケル 「もはや、目が見えん。ポップ、お前の作戦にすべてを賭けよう!」 クロコダイン 「くれてやるぞ、オレの命!! バーン、天地魔闘でこい!!!」 真バーン様 「この気迫・・!! 迂闊な技では迎撃できぬ! 天地魔闘!」 (;´・ω・) こうなってたのかもしれない。 だが、連載延長と続編の構想の影響で、 ヒュンケルは引退してラーハルトと交代になった。 (;´Д`) 制作サイドの都合的には、ヒュンケルを再起不能に追い込んだのは、ラーハルトと言っていいのかもしれませんな。 先ほど、リアルタイム時はヒュンケルの再起不能を惜しんだと言ったけど。 今となっては、ラーハルトが復活してくれて良かったと思う。 だって、ヒュンケルとラーハルトの関係って、相当に泣けると思うからね。 この2人の出会いは、 バラン編におけるポップ+ヒュンケルVS竜騎衆の戦いだった。 ガルダンディーを倒し、ポップは気絶。 ボラホーンもヒュンケルに倒され、ついにヒュンケルとラーハルトが戦うことになった。 戦いは激化し、ラーハルトはバランの過去をヒュンケルに語る。 「バラン様の妻ソアラ様は、ディーノ様の母親は・・人間に殺されたんだ!!」 そして、バランの悲しい境遇を知ったヒュンケルは、満身創痍ながらも立ち上がる。 「ダイの為にも、バランの為にも、ここで負けるわけにはいかない!!」 「オレも人間の世界を破壊してやりたいと思っていた」 「だが、仲間たちが気付かせてくれたんだ」 「人間の世界も、まだまだ捨てたものじゃないって事をな・・!!」 「今度は、オレがバランに教えてやりたい。オレなら伝えられるかもしれん!!」 ラーハルトは 「人間のお前なんかに、バラン様の何がわかるんだ!!」 と激怒。 ヒュンケルを追い詰めるが、 結局は、アバンの印を使った捨て身のグランドクルスの前に敗れ去った。 最後に卑怯なボラホーンの手から、ヒュンケルを助けてくれた後、 「なぜ、そんなに人間を憎むんだ」と言われ・・ ラーハルトは、ヒュンケルとポップに自分の境遇を語り出す。 「オレも、ディーノ様と同じ混血児なんだ。ただし、人間と魔族のな・・」 「魔族の父は早く死に、オレは人間の母に育てられた」 「だが、オレが7つの頃、魔王ハドラーと人間たちの戦いが起こった」 「人間たちは、オレが魔族の血を引いているというだけの理由で、母までも迫害したんだ!」 「やがて、母も病気で死んだ・・」 「オレの悲しみをわかってくれたのは、バラン様だけだった・・!!」 幼少期のラーハルトは、相当ひどい境遇だったのだろう。 2020年版の新アニメの回想シーンでは、 ラーハルトのお母さんが人間に囲まれて殴られている場面すらあった。 (´;ω;`) ひどすぎる・・。 「母さんが何をしたというんだ。誰も助けてはくれなかった!」 「ソアラ様を、ディーノ様の母上を殺したのも、人間ではないか!!」 「人間なんかとは、相容れることは絶対にできない!!!」 ラーハルトは、そう思っていたんだろうけど・・。 ヒュンケルとポップは、ラーハルトの過去を聞いて涙を流していた。 「フフッ・・。甘いやつらだな」 「他人の悲しみを、我が事のように・・!!」 「お前たちなら、バラン様の悲しみがわかるのかもしれない」 「バラン様と・・。ディーノ様を・・。頼む・・!」 そして、鎧の魔槍をヒュンケルに託した後。 「たとえ、戦場でとはいえ・・」 「最後に・・お前たちのような男に出会えて・・」 「よ・・かっ・・た・・」 (´;ω;`) こう言って、命を落とした・・。 まあ、バランが竜の血をくれたおかげで、数か月後に蘇るのだが。 ラーハルトが棺桶に入っている間、ヒュンケルは必死で戦っていた。 ロン・ベルク 「教えてくれ。お前は槍は素人のはずだ。オレに劣らぬ剣を使わない理由は何だ?」 ヒュンケル 「それは、この鎧の魔槍が・・友の形見だからだ!」 死の大地でバランを止めようとした時も、ラーハルトとの約束を忘れていなかった。 ヒュンケル 「バラン。お前の言う通り、お前をこのまま行かせて暴れさせた方が、オレたちは楽だろう」 「ただし、お前は死ぬ! オレには、それが見過ごせん!!」 「・・いや!」 「このオレのまとった鎧の魔槍が、それを許さないのだ!!!」 ヒュンケルは捨て身のカウンター「無刀陣」でバランを止めるために挑み、 さらにアルビナスの攻撃からバランを守り、瀕死の重傷を負ってしまった。 バラン 「きれい事じゃなかった。この男は命をかけて私を救った!」 「クロコダインよ、私はどうすればいい・・?」 「どうすれば、この男に報いてやれるのだ・・!?」 (;´・ω・ `) バランがダイ達と一緒に戦ってくれたのは、ヒュンケルとラーハルトの想いがあったからこそなんだよね。 そもそも、 ヒュンケルがラーハルトとの約束をした理由も泣けると思う。 彼は、バランに自分を重ねていたから・・。 バルトスを殺されたヒュンケル(誤解) 「アバンが正義のために戦ったとでも言いたいのか!?」 「オレの父さんの命を奪ったことには変わりがない!!!」 「それを正義というなら、正義そのものがオレの敵だ!!」 ソアラを殺されたバラン 「私は・・こんな連中のために冥竜王と戦っていたのか」 「人間が、人間がこんなクズどもと知っておれば・・」 「(´;ω;`) 守ってやったりは しなかった・・!!!!」 2人とも、情愛深いがゆえに、 大切なものを失って人間を憎むようになってしまったんだよね。 (´;ω;`) ヒュンケルがなぜバランを救おうとしたのか、どうしてそれをラーハルトに約束したのか、根っこの部分には、かなり泣けるものがあったと思う。 (´;ω;`) バルトスさんがいなかったら、バランって救われなかったんだよな、たぶん・・。 結局、バランはダイを守るために死んでしまったが、 ラーハルトの棺桶の中に、置手紙を置いていた。 「お前がこの手紙を読んでいる頃、私はもう生きてはいないだろう」 「お前が人間を強く憎んでいることは、無論知っている」 「だが、ディーノが人間を守りたいと言ったら、それに従ってやってはくれぬか」 「あの子には、人間そのものを変えていく力があると私は思っているのだ」 「私の最後の願いだが・・。決断はお前自身に任せる」 「私のもう一人の息子、ラーハルトへ・・」 (´;ω;`) これを読んで、ラーハルトは涙していました・・。 この涙の理由は、バランに「息子」と言ってもらえたことだったんだと思うけど。 バランの「人間に対する感情」が変わっていることに対しての涙でもあったんじゃないだろうか。 前述したように、ラーハルトは死ぬ前にヒュンケルとポップに言っていた。 「フフッ。甘いやつらだな。人の悲しみを、我が事のように」 「お前たちなら、バラン様の心がわかるのかもしれない」 「バラン様と、ディーノ様を頼む・・!!」 「最後に・・お前たちのような男に出会えて・・」 「よかった・・」 これらの言葉と涙から考えると、 本当はラーハルトも、人間を嫌いになりたくなんか、なかったんだよね。 そして、敬愛するバランも本当は人間を愛していたとわかっていたから、 「憎しみから救われてほしい」と思っていたからこそ、 これらのセリフが出たんじゃないか? そうやって考えると・・。 ラーハルトは遺言状を読んだ時、 バラン編で何があったのか、何となく見当が付いてるはずなんだよね。 MPがカラッポになった戦力外状態で、並の人間と変わらないクソザコ化したポップが、必死で世界最強の竜の騎士と戦ったんだろう。 そして、自分の境遇に涙してくれたように、バランとダイを理解してくれたのではないか。 (メガンテからの流れで、バランに竜の血を使わせる程に心を動かした) 自分との戦いで大ダメージを受けていたヒュンケルも、やはりバランに挑んで 「オレなら伝えられるかもしれない、今度はオレがバランに教えるんだ!!」 この言葉を有言実行したのではないか。 (実際は無刀陣のシーンまで時間がかかるが) あいつらのおかげで、 バラン様の心は変わった、あの人は救われたんだ・・と。 (;´Д`) 遺言を読んだラーハルトの涙には、そういう意味もあったんではないか? (´;ω;`) ラーハルトは、絶対にヒュンケルだけでなくポップにも感謝していると思う。 そして、バーンパレスでヒュンケルに引導を渡した時。 「戦士ヒュンケルは死んだ。今、オレがこの手で殺したのだ!」 「したがって、オレがこの鎧の魔槍を持っていても誰も文句はあるまい」 「さらば、強敵(とも)よ・・。安らかに眠れ・・!!」 「お前は・・。戦い続けるには、心が優しすぎた・・!!」 そう言って、ラーハルトはダイ達の後を追って走り出したんだけど。 この思いやりこそが、最高に泣けるんだよね。 ヒュンケルは、バランに無刀陣を仕掛ける時に 「ラーハルトよ。一度相まみえただけの仲だが、お前のことは1日たりとも忘れたことがない!」 と言っていたけど。 ラーハルトも、一度戦っただけのヒュンケルに対して友情を感じて、 「バラン様とディーノ様のために戦ってくれたお前に感謝している」 「もう戦わなくていいんだ、休んでいてくれ」 「あとはオレに任せるがいい・・!!」 そう言って、交代してくれたんだよね。 2人の男が、たった一度の戦闘で、悲しみを分かち合った。 一人は、もう一方との約束を守るためにベストを尽くした末に、再起不能になった。 もう一人は、前者が再起不能になった時に戦線に復帰し、 「お前は約束を守ってくれた。ゆっくり休んでくれ、心優しい友よ」 そう言って交代し、最後までダイのために戦い抜いた。 (´;ω;`) この友情って、とんでもなく泣けると思うんだよなあ。 (;´・ω・ `) とにかく、この交代劇の浪花節は渋すぎる!!! でも、個人的には、 鎧の魔槍を返してもらって走り出した復活ラーハルトと、 それを見て目を閉じ眠りにつくヒュンケルは、 まったくの同一人物に見えるんだけどね。 (;´Д`) ヒュンケルとラーハルトは、同じように心優しい男だったからね。 (´;ω;`) 友情のバトンタッチもだけど、2人で「魂の絆」みたいな何かをリレーして繋いだ、絶やさなかった、って思えるのが、一番に泣ける気がするんだよなー。
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『ダイの大冒険』を読み直そう!!
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