このセブン42話で一番悲しいのって、人間とノンマルトが仲良く共存できなかったことだよね。
今日は、ウルトラセブンネタです。
(;´・ω・ `) 久しぶりに「ノンマルトの使者」を観た感想。
(;´Д`) 「昔と、どう感じ方が変わった?」って話です。
この第42話「ノンマルトの使者」は、
「人類が何者かに攻撃された!!」
「でも、その攻撃してきた方が真の地球人で、人間の方こそ過去に地球を襲った侵略者だった・・?」
「だが、それが事実かどうかは、もう誰にもわからない」
という、あまりにも重すぎるテーマの話だった。
(;´Д`) 今まで信じていた常識が、実は・・みたいな感じ。
帰ってきたウルトラマンの「怪獣使いと少年」と並び、
「ウルトラシリーズでも最大級の問題作」
と言われているとは思うが。
(;´・ω・) ググると「放送禁止?」とかも出てくる。
昔は
「なんてこった、人間の方が悪者だったのか・・?」
って鬱になったもんだが。
今になって観直すと、少し感想が違う感じになってきたんだよね。
そう・・。
「人間が侵略者だろうが、ノンマルトが侵略者だろうが、どっちでもいいんじゃないの?」
・・と!!
(;´Д`) 「両方の種族が幸せになるには、どうすれば良かったんだ・・」って思うんだよね。
(;´・ω・) 平成セブンの「私は地球人」は、正史なのかどういう扱いなのか!?
ノンマルトが侵略者だったなら「基地が吹っ飛んでざまあww」で終わりなんだが。
本当に被害者側だったなら・・。
どうすれば良かったんだろう?
まず、ノンマルトは、真市少年の言によれば
「戦いを好まない種族で、かつては地上で平和に暮らしていた」
「だが、宇宙から侵略者の人間が飛来し、彼らによって海底へと追いやられた」
「そこが最後の居場所。そこまで人間が来るなら、断固として戦う」
そういう状況だったのはご存じのとおりである。
ただし・・。
「真市の言が正しい証拠は何も無かった」
地上にノンマルトの痕跡がまったく無いとか、
かつては異星間の移動ができるくらいだった人間の文明が何故衰退したかとか、
それについては何も語られていないのが謎だが・・。
(;´Д`) 人間の祖先か誰かが、両方の痕跡を消してしまったのか?
(;´・ω・ `) それとも、ノンマルトはガチ噓つきなのか・・?
実際、そういう証拠が何もないせいで、
襲われる村を見たダンはセブンに変身し、
やむなくノンマルトの尖兵、蛸怪獣ガイロスと戦う道を選んで撃破。
キリヤマは嬉々として「海底も我々人間のものだ!」と叫び、
ノンマルトの海底都市を侵略基地と断定し、ミサイルで破壊した。
(;´・ω・) 後味が悪い。
しかし・・。
とりあえずはノンマルトの言を信用して彼らを地球人としても。
ノンマルトのやり方も、なんか疑問が残るんだよなあ。
シーホース号を爆破
→
蛸怪獣ガイロスで暴れる
→
乗っ取った原潜グローリア号で、港町にミサイル連打
超武闘派じゃん。
「争いを好まない種族」なら、なんで話し合いで解決しようとしなかったの?
って感じなんだが。
(;´Д`) 過去の人類の悪行にトラウマを持っていて、暴走してしまったのか?
まあ、話し合いの手段は真市がいたんだけど・・。
アンヌと真市の会話も、
「こいつらが交渉するんじゃ、どうしようもないよ」
としか思えなかった。
アンヌは「人間はずるい」とか言われて
「人間なら、人間の味方をするべきじゃないの?」
真市は
「人間が殺るなら、ノンマルトも殺るよ」
「ボク知らないからね!!」
なんで、どっちも微妙にケンカ腰なんだ?ww
(´;ω;`) アンヌも真市も、実はひどい気がする??
ノンマルトが追いつめられて攻撃を開始した、ってのは仕方がないことだろう。
だが、真市がそれを肯定するのは、やはりマジキチなのではないだろうか?
(;´Д`) 原潜が何の変哲もない漁村を攻撃したのを見て、喜んでたの??ww
老若男女問わず、優しい人々もたくさん死んだだろうし。
ダンとアンヌが行った学校の子どもたちとかも、消し炭になってるかもしれない。
ヘタしたら、ラストシーンで墓参りに来てたお母さんも、砲撃で黒焦げになってたよ。
お父さんも存命なら、グローリア号の攻撃が続いていたら間違いなく死んだだろうな。
真市少年は、それで満足できたのか?www
(;´・ω・) これじゃ「真市」じゃなくて、「真キチ」なんじゃないの?
ノンマルトが攻撃に踏み切った理由は色々あると思うが、
あの原潜に乗ってたノンマルトたちは、超タカ派だったとかあるのかもしれんな。
(;´・ω・) あの海底都市には、色んな思想のノンマルトがいたはずだ。
・・と、いうことで。
このエピソードで可哀想なのは、「ノンマルト」じゃないと思う。
「奪われたグローリア号で砲撃され、不幸になった漁村の人間たち」
そして、おそらくいたであろう
「人間と和解する道は無かったのか、って思いながら、あるいは何も知らずに穏やかに暮らしていたのに、海底都市と運命を共にしたノンマルトたち」
(;´・ω・) かわいそうなのは、この2者だけだな。
(;´Д`) 何の罪もない人々の住む漁村を狙ったノンマルトはやヴぁい、アンヌも真市もキリヤマもキチガイだらけで、まともなヤツがいない!?
何が正義で、何が悪だろうと・・。
まず目を向けなければいけないのは、
「何も知らないのに爆殺された漁村の人たち」
「何もしなかったのにキリヤ魔のせいで爆死したノンマルトたち」
この犠牲だと思うんだよなあ。
ノンマルト回の〆は
「ノンマルトの方が、地球の先住民だったのでは?」
で終わったけど。
そもそも、
「どっちが侵略者なのか?」
ってことだけにこだわるのも、どうなんだろうか?
「善と悪に分けて考える」
=
「味方(被害者)と、倒すべき敵(加害者)がいるはず」
これも
「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」
の一種だったと思うんだよね。
(;´・ω・) 正義と悪を設定する時、戦いが始まるからですな。
非道な行為は糾弾されてしかるべきだが、
それだけでは争いを止めることはできない。
(;´Д`) 永遠に「アイツの方が悪い」と言い合うだけの話になりかねない。
(;´・ω・ `) どうしても和解できない場合、お互いに反感を抱いて「殺す」か「殺される」しかなくなる。
今になって42話を観ると、
「どうすれば、人間とノンマルトは、両方が幸せになれたのだろうか」
こういうことを考えるようになったな。
(;´・ω・ `) やりようによっては、普通に友好関係を結べたと思うんだが。
(;´Д`) 圧倒的に人間とノンマルトの会話が少なかったと思う。
「どちらが侵略者なのか、なにが善か悪かすらわからない」
=
真実が永遠に闇の中という虚しさ
「まともにコミュニケーションを取れなかった」
=
過去にとらわれ、現状での相互理解ができなかった悲しみ
そして
「これから、私とあなたで、何ができるか、何を生み出せるか」
そこまで行けなかった、2つの種族の悲劇。
(;´Д`) 今ノンマルトを観ると、そういうのが泣けるな、ってのが一番の感想になるんだよね。
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